2024/07/26
当然のことですが、コーヒーは液体ですので水分が占める割合がかなり多いです。
となると、豆にこだわることと同じくらい大事なのが、水にこだわることですよね。
その中でもまず気になるのが、コーヒーを淹れるときには硬水がよいのか、それとも軟水がよいのか、ということです。
軟水と硬水の区別、違い
まず最初に知っておきたいのが、水の『硬度』です。
この硬度が味や飲みやすさを大きく左右します。
WHO(世界保健機関)の基準では、
- 1リットル当たりのカルシウムやマグネシウムの含有量が120mg未満 ⇒ 軟水
- 1リットル当たりにカルシウムやマグネシウムが120mg以上含まれている ⇒ 硬水
という分け方になっています。
ちなみに、日本の一般的な分類の仕方では、
- 1リットル当たりのカルシウムやマグネシウムの含有量が100mg未満 ⇒ 軟水
- 1リットル当たりにカルシウムやマグネシウムが100mg以上含まれている ⇒ 硬水
となるようです。
いずれにせよ、ある程度以上のミネラル分が含まれていたら硬水になるということですね。
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日本の水は軟水が多い
では、日本で採れる水は硬水と軟水のどちらかというと、ほとんどが軟水です。
つまり、日本の水はミネラル分が少ないということになります。
日本のミネラルウォーターと外国のものを飲み比べるとわかりますが、日本のものの方が口当たりがさっぱりしていて、味がまろやかに感じられるはずです。
これはカルシウムやマグネシウムの含有量が少ないからで、逆に外国のミネラルウォーターを飲んだときは口当たりが重く、やや苦味を感じると思います。
どちらも一長一短ありますし、用途によって使い分けるとよいでしょう。
たとえば、硬水はミネラル分が摂れるので、ダイエットや美容に効果を発揮してくれる、というような使い分けです。
コーヒーを抽出するには硬水? 軟水?
結論から言うと、これは好みの問題になります。
また、水をそのまま飲む場合と同じく、用途によって使い分けるという方法もあります。
どういう用途かというと、軟水の場合、
- まろやかな味になりやすいので、飲みやすさを重視したいとき
- 酸味を感じたいとき(軟水でコーヒーを淹れると酸味を感じやすい)
一方、硬水の場合、
- 苦味を味わいたいときに、ミネラル分豊富な硬水で淹れる
という使い分けができます。
コーヒーを淹れる水は組み合わせの好みで選ぶ
コーヒー抽出液の実に99%が水です。
ですので、水がコーヒーに与える影響はかなり大きいわけです。
同じ環境で保存した同じ豆を使って同じ温度で抽出しても、水の違いによって味に大きな差が出ます。
ですので、
- 豆のタイプに合わせて水を使い分けるという方法
- その日の気分によって水を使い分けるという方法
の2つの方法が考えられますね。
豆の特徴だけではなく、硬水と軟水の違いについても知識として頭に入れておき、そのときどきによって使い分けましょう。
是非、色々と試してご自分の好みの組み合わせを探してみてください。
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カルキ抜きが必要な水道水
世界でも水道水をそのまま飲める国は限られているのですが、その一つが日本です。
これはありがたいことではありますが、それを使ってコーヒーを淹れる場合には、いささかの注意が必要です。
日本の水道水はミネラル分が少ない軟水です。
口当たりがまろやかで飲みやすいのですが、地域によって塩素が多く含まれているところもあります。
この塩素がコーヒーの味の邪魔をすることがあります。
そういった場合は、ケトルなどで一度沸騰させてカルキ抜きをしてください。
これだけでもかなり味に違いが出てきますよ。
ちなみに、蛇口から水を出して保管し、時間が経てばカルキが抜けるという話がありますが、これはあまりおすすめしません。
なぜならば、水から酸素や二酸化炭素も抜けてしまうため、味が変化してしまうからです。
軟水、硬水のミネラルウォーターの例
参考にしてください。
※表記が変化することもあります。
軟水のミネラルウオーター
・南アルプスの天然水(硬度30:かなり軟らかい)
・六甲のおいしい水(硬度32・鉱水)
・クリスタルガイザー(硬度38:かなり軟らかい)
・ボルビック(硬度60くらい:軟らかい)
硬水のミネラルウオーター
・エビアン(硬度300超え:とても硬い)
・ヴィッテル(硬度300超え:とても硬い)
・ペリエ(硬度400:とても硬い)
・コントレックス(硬度1400超え:超硬水)