2024/10/11
子どもの成長に合わせて、祝い事をするのが昔からある日本の習慣です。
昔は特に子どもの死亡率が高かったこともあり、元気に育ってくれるのはこの上なく嬉しいことだったんですね。
また、お祝いをすることで、ずっと元気でいてほしいという祈りが込められていたようにも思います。
そういう行事に合わせて、贈り物をするととても喜ばれますよ。
Contents
お宮参り
お宮参りは、本来、住んでいる地域の守り神である産土神(うぶすながみ)に赤ちゃんが生まれたことを報告し、健やかな成長を願う行事のことです。
時期は一ヶ月検診後の天気の良い日を選んで
お宮参りの時期は、生後1ヶ月前後が目安です。
この時期は赤ちゃんの体調が不安定です。
できれば一ヶ月検診後に、赤ちゃんと母親の体調が良く、天候が良好な日を選んでお参りするとよいでしょう。
真夏や真冬にあたるときは、大幅に時期をずらしても構いません。
本来は地域の神様のところへ
最近は有名な神社にお参りする人が増えていますが、赤ちゃんを連れての遠出はおすすめできません。
本来は、住んでいる地域の氏神様が奉られている神社か、近所の神社にお参りするものです。
信仰がある場合は、教会や寺院にお参りする場合もあります。
お参りは両親と父方の祖母が付き添い、祖母が赤ちゃんを抱くのが一般的です。
最近はしきたりにこだわらない傾向
お宮参りの正式な装いは、赤ちゃんに白羽二重の着物を着せ、上からおめでたい絵柄のあしらわれた祝い着をかけます。
付き添いの祖母と母親は、和装なら色留袖や訪問着、父親はブラックスーツなどを着用して、全員が正装します。
しかし最近では、赤ちゃんにはベビードレス、付き添いもスーツなどにするのが一般的になってきました。
祝い着は、母型の実家が贈るものなどといわれますが、レンタルや一般の外出着ですませても構いません。
普通は参拝だけですませますが、御祓いや祝詞をお願いしたいときは、前もって社務所に申し込みます。
料金が決まっていない場合は、五千円程度を目安にお礼を包みます。
白封筒か、紅白、蝶結び、のしなしに祝儀袋に、赤ちゃんの名前で「御初穂料」または「御玉串料」とします。
実家が遠方で、祖母の都合がつかないときは、父親が赤ちゃんを抱き、家族だけでお参りする場合もあります。
お宮参りの呼び方
お宮参りには「初宮参り」「産明け」「産土参り」「産神詣」などさまざまな呼び名があります。
関東では「おびあき」、山陰では「しめあげ」、九州では「ひあき」など、地方によっても異なる呼び名があります。
お宮参りの基本データ
金額:3~5千円
時期:お宮参りの当日に持参する
お返し:不要。赤ちゃんの名前で「内祝」をすることも。神社へのお礼は赤ちゃんの名前で、白封筒に「御初穂料」「御玉串料」
赤ちゃんが生まれた土地の守り神である産土神(うぶすながみ)に初めてお参りすること。
かつては氏子として認めてもらうための儀式。
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お食い初め
お食い初めは、子どもが一生食べ物に困らないように願い、赤ちゃんに初めて食べるまねをさせる儀式です。
生後百日前後に行なわれることから、「百日の祝い」ともいわれます。
お食い初めの作法
正式なお食い初めでは、長寿にあやかる意味で親戚の年長者や祖父母が「養い親」という役を務めます。
祖父母が近くにいる場合は、男なら祖父に、女の子なら祖母に養い親を頼みますが、両親と赤ちゃんだけでお祝いする場合は、父親が赤ちゃんを抱いて養い親を務めます。
養い親は、赤ちゃんを抱いて箸をとり、祝い膳から食べ物を運んで食べさせる真似をします。
ちょうど赤ちゃんの離乳食が始まる時期なので、スープやおかゆなどを用意して、本当の意味でのお食い初めにするのもよいでしょう。
祝い膳に使う器や箸は、新しいものを用意します。
かつては、婚家(父方)の家紋が入った漆器を母方の実家から贈るのがならわしでしたが、最近はプラスチック製のベビー用食器で代用する人が増えています。
慣例に従い、母方の祖父母が贈る場合も多いようです。
地域によってもさまざまなしきたりや習慣が
お膳の内容は、尾頭つきの一汁三菜と赤飯が基本です。
ほかに二の膳として紅白のもちを5個用意したり、赤ちゃんの歯が丈夫に育つように膳に歯がための小石をのせたり、シワができるまで長生きするようにと梅干を添えたりする習慣のある地域もあります。
一般には生後百日目の儀式ですが、百十日や百二十日に行なう地域もあり、あまり厳密に考える必要がありません。
その前後で赤ちゃんの体調がよく、家族の都合がつく日を選べばよいでしょう。
お食い初めの基本データ
金額:5千~1万円
時期:当日か前日に渡す
お返し:不要。身内以外からいただいた場合は、赤ちゃんの名前で「内祝」する場合も
水引、のし:紅白、蝶結び、のしつき
表書き:「御祝」「御初膳御祝」「祝御食い初め」
子どもが一生食べ物に困らないようにとの願いを込めて、赤ちゃんに食べ物を食べさせる真似をします。
地域によって様々な呼び方・しきたりがあります。
お膳は、尾頭つきの魚、煮物、香の物、すまし汁の一汁三菜と赤飯が基本。
煮物のように一皿に複数盛る場合は奇数に。
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初誕生
初誕生祝いは、子どもの満1歳を祝う行事で、かつては一升の「誕生もち」をついて盛大にお祝いをしました。
一升は「一生」、もちは「力持ち」に通じ、一生食べ物に不自由せず、健康でたくましい子に育ってほしいとの願いを込めて、このもちを赤ちゃんに背負わせたり、踏ませたりする地域もあります。
「歩き祝い」「むかわり」など、地域によって呼び名も異なります。
また、子どもの前にそろばんや筆、ものさし、米、お札(財布)などを置いて、どれを選ぶかによって、どんな子になったり、どんな職業に就くかを占う「選びとり」を行なうところも多いようです。
道具の種類や解釈は、時代や人とともに変わっていますが、現代風にアレンジした道具を加えて解釈を広げるのも楽しいものです。
お祝いには子どもに必要な実用的なものを
以前は親戚などを大勢招いて盛大に祝ったものですが、最近はごく身内だけで誕生パーティーを行なうのが主流です。
もちの代わりに、バースデーケーキにろうそくを一本立てて祝うことが多くなりました。
ビデオを撮ったり、色紙や粘土などに子どもの手形・足形を取って記念にするのもよいでしょう。
子どもの体調を考えて、お祝いは夜ではなく、できるだけ昼間行ないましょう。
お祝いとお返し
初誕生に招かれたら、現金や品物のお祝いを持参します。
品物は、おもちゃや洋服など、子どもがこれから育っていく過程で役立つものが喜ばれます。
両親の希望を教えてもらうのもよいでしょう。
また、出産祝いの時機を逃してしまった人は、お祝いを贈るよいチャンスです。
贈られた側もお返しは特に必要ありませんが、お祝いに招待していない場合は、子どもの写真や様子を一言添えて内祝を贈ると喜ばれます。
初誕生の基本データ
金額:5千~1万円
時期:誕生日前か、招待されていれば当日に渡す
お返し:不要。招待してお返しとする。招待していない人へは子どもの名前で「内祝」とする
水引、のし:紅白、蝶結び、のしつき
表書き:「御祝」「初誕生御祝」
「数え年」を用いていた日本では、誕生日を祝う習慣はなかったものの、満一歳の誕生日だけは盛大に祝うならわしで、もちをついて祝いました。
数え年の数え方
数え年の数え方:数え年(単に数えともいう)には、0歳という考え方がなく、生まれた時点で1歳と考え、元日が来るごとに年を加えます。
日本では明治35年に満年齢を使用するようになりましたが、戦後まで広く使わていました。
最後に
子どもの成長は親にとって、この上なく嬉しいものです。
また、近しい人たちにとっても、身内が幸せであることは嬉しく、歓迎すべきことです。
その気持ちを贈り物にして表わすのは、とても良い習慣であるように思えます。
是非、この記事を参考にしてください。
コメント
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